ゴールデンウィークも終わり、なんとなく気分が優れないや仕事に集中できない・・・という声がポツリポツリと聞こえてくるこの時期。少しでも気持ちを軽やかに、願わくばご機嫌に過ごせるリズムが戻ってくると良いですね。
そのきっかけになるかどうかは少々疑問ですが、「働く」ことについて書いていきます。
仕事してますか?-
コミュニケーションやビジネスマナー等の研修を行う際、新入社員向けであってもマネージャークラスの方向けであっても必ずお伝えしていることがあります。
それは「作業じゃなくて仕事をしよう」ということです。
「作業」と「仕事」の違いはいろんな言葉で伝えられていますが、私は
作業・・・誰がやっても同じ結果になること、決まったことを決まった手順で淡々とこなすこと
仕事・・・誰かにその価値を届けるために、よりよい価値を生み出すために、創意工夫すること
とお話ししています。
作業はルーチンワーク、と捉えているケースもありますが、「必ずしもそうではない」というのが私が強くお伝えしたいポイントです。
作業にするのも仕事にするのも自分次第-
例えばレストランのホールスタッフの場合、
オープン前には必ず決められたテーブルセッティングをするという業務があるとして、これは決められた手順で実施するルーチンワークなので「作業」
お客さまをお迎えし、メニューのオーダーを取り、お食事を提供するといった接客は「仕事」
と考えることができます。
でも、実は心がけ次第でどちらも「作業」になれば「仕事」にもなります。
オープン前のテーブルセッティングをする際、皺や汚れのないクロスやナプキンを準備する、きれいに磨かれたお皿やカトラリーを歪みなく美しく揃えるのは当然のこと。
ではなぜそうするのか?そうすることでどうなるのか?を考えてみて欲しいんです。
なぜ?は、お客さまに気持ちよく席についていただくためや、非日常を感じて欲しいから。
どうなる?は、お客さまがその美しさに感動したり、その感動を記録するためにスマホを取り出して写真を撮りはじめる、ということもあるかもしれません。
お皿1枚、グラスひとつを並べるそのときに、ここに座っていつもと違う特別な時間を過ごすであろうお客さまのことを考えながら準備することは、見た目が同じ仕上がりでも立派な「仕事」です。
淡々とこなす「作業」であれば、フォークのくもりにもお皿の汚れにも気づけないこともありますよね。
接客にしてもそうです。
席に案内してメニューをお出しし、オーダーを聞き、お料理を運び、空いたお皿を下げ・・・ということを淡々とこなすだけでは「作業」になりますよね。
軽い世間話や気の利いた声掛け、絶妙なタイミングでのドリンクサービスなど、お客さまの食事の時間を豊かにするために心を添えることこそが「仕事」です。
仕事しよう!-
その昔、上司がサラリとつぶやいた忘れられない言葉
「せっかくやるなら褒められる仕事をするほうがいいじゃない」
どういう状況でその言葉を発したのか?今では正確に思い出せないものの「仕事をしよう」それも「褒められる仕事」という至ってシンプルなこの言葉が当時の私にめちゃくちゃ刺さったのは事実。
これは決して、上司の顔色を窺って仕事をしなさいということではありません。
褒めてもらう相手は上司に限りません。特定の誰かというケースもあればそうでないケースもあります。
「褒められる仕事は」言い換えるなら「喜ばれること」「ためになること」です。
どんな職業でも、自分自身の心次第で作業にもなれば仕事にもなる。
作業にやりがいを求めるのは少々至難の業ですが、仕事をすれば、自分自身に力や自信・誇りというものが必ず返ってきます。
その時、誰かが「すごいね」や「ありがとう」「あなたのおかげだよ」と言ってもらえたら、それが『やりがい』に繋がります。
「いい仕事をしてるね」と言ってもらえることはあっても「いい作業をしてるね」とは言われませんからね。大切な自分の時間と労力を捧げるんです、せっかくなら「仕事」したほうが良いですよね。
どんなに些細なことでも誰かが喜んでくれる、誰かのためになることを忘れずにいることで、作業じゃなく仕事ができるようになりますよ。
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